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微生物の体内バランスの重要性

善玉菌と悪玉菌

善玉菌は良い、悪玉菌は悪い!
このように考えておられる方が多いのですが・・・

善玉菌とは、体内で有益な働きをする細菌のことであり、一般的には健康に良いとされていますが、腸内には数百種類もの腸内細菌が存在し、善玉菌と悪玉菌を完全に区別することは難しいと言われています。

善玉菌の代表的な種類としては、乳酸菌があります。乳酸菌は糖を分解して酸を生成する菌の総称です。
代表的な乳酸菌には、フェカリス菌、アシドフィルス菌、ビフィズス菌などがあります。
これらの乳酸菌は腸内でさまざまな役割を果たし、消化や免疫機能の維持に寄与すると考えられています。

また、興味深いことに、虫歯菌として知られるミュータンス菌も実は乳酸菌の一種です。ミュータンス菌は口腔内で糖を分解して乳酸を生成し、歯のエナメル質を脱灰させることで虫歯を引き起こすことが知られています。

一般的には乳酸菌は善玉菌として知られています。
乳酸菌は腸内で病原性大腸菌や黄色ブドウ球菌などの悪玉菌を駆逐し、良い働きをするとされています。

しかし、乳酸菌だけが増えすぎると腸の調子が悪くなり、腸内で様々な栄養を作るという重要な機能が正常に行われなくなることがあります。 乳酸菌はあくまでも他の病原微生物と拮抗することによって、腸内環境を維持する役割を果たすものであり、腸内では乳酸菌だけが健康のために必要な存在ではありません。

先ほど述べたように、善玉菌と悪玉菌を完全に区別することはできないとされます。腸内の理想的なバランスは善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7と言われています。日和見菌は、状況に応じて優勢な方に付く菌のことを指します。
つまり、悪玉菌が過剰に増えることは好ましくありませんが、それが完全にない状態も問題です。

要するに、腸内でのバランスが最も重要であり、菌には本質的に善悪の区別はありません。健康な腸内環境を維持するためには、善玉菌と悪玉菌のバランスを適切に保ちながら、腸内の多様性を大切にする必要があります。

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